一眼カメラのシャッターが切れない時のよくある原因と対処方法

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カメラのシャッターが切れない時のよくある原因 カメラ基礎知識

一眼カメラのシャッターが切れなくなると『故障かな?』っと一瞬思ってしまうのですが、大抵の場合はAF(オートフォーカス)のピントが合っていないか、カメラが何らかの処理中の為に他の操作が出来なくなっているのが原因です。

今回は、一眼カメラのシャッターが切れなくなるよくある原因と対処法を詳しく解説します。カメラの設定を見直すことで大事な場面でシャッターが切れなくなるといったトラブルを回避することができます。

シャッターが切れない原因はAFのピント

AF(オートフォーカス)でピントが合っていない

AF(オートフォーカス)にも何種類かの設定があり、写す被写体によってオートフォーカスが上手く作動しない場合は、カメラの初期設定でピントが合っていないとシャッターが切れない【フォーカス優先】の設定になっている事が原因です。

確認方法

簡単な確認方法としては、一度マニュアルフォーカスに切り替えてみて、シャッターが切れるようであれば、原因はAFのピントが合っていないと言う事です。

カメラのピント表示機能でもピントが合っているか確認することができます。

ニコンの場合は、フォーカスポイントにピントが合っていない時には、ファインダー内の下部に▶ ◀が点滅表示するようになっているので、もしシャッターが切れないという場合は、【ピント表示機能】を確認してみましょう。

ソニーの場合は、フォーカスポイントにピントが合っていない時はフォーカスポイントがピンク色、合っている時は緑色になります。

対処方法

一番簡単な対処方法は、AFの設定を【レリーズ優先】にすることです。レリーズ優先は、ピントが合っていなくてもシャッターが切れるようになるのでシャッターチャンスを逃さなくなります。

ただし、ピンボケ写真を量産してしまう可能性があるので、レリーズ優先とフォーカス優先を被写体に合わせて使い分けると良いかもしれません。

動きのある被写体の場合はAF-C(コンティニュアスAF)モードでレリーズ優先にして、動きのない被写体の場合はAF-S(シングルAF)モードでフォーカス優先と言った組み合わせがおすすめです。

※メーカーが違ってもAFの設定方法はほぼ同じです。

AFのレリーズ優先・フォーカス優先の切り替え設定
MENU > カスタムメニュー > オートフォーカス
a1:AF-Cモード時の優先:レリーズ or フォーカス
a2:AF-Sモード時の優先:レリーズ or フォーカス

被写体との距離が近すぎる

被写体との距離が近すぎるのもAFでピントが合わなくなる原因の一つです。AFにしてレンズの最短撮影距離より近くで被写体を撮影しようとするとピントが合わずにシャッターが切れなくなります。

確認方法

レンズ本体に記載されている最短撮影距離と被写体までの距離を確認します。

AF-S NIKKOR 50mm f/1.8

AF-S NIKKOR 50mm f/1.8Gの最短撮影距離は0.45m(45cm)になります。

対処方法

最短撮影距離よりも離れればAFでもピントが合い、シャッターが切れるようになります。

被写体との距離が近いマクロ撮影では、最短撮影距離よりも離れ、マニュアルフォーカスにして自分の思い通りの場所にピント合わせをするのが一番確実です。

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撮影場所が暗すぎる

カメラの性能にもよりますが、夜景撮影などの暗い場所でAFにしているとピントが合いにくくなり、シャッターを切ることができなくなります。

対処方法

暗い場所ではオートフォーカスよりもマニュアルフォーカスに切り替えて、ピントを合わせるのが確実です。ファインダーを見ながらのピント合わせは難しいので、ライブビューモードにして液晶画面を見ながらピント合わせをします。

カメラが処理中だとシャッターが切れなくなる

AF以外でシャッターが切れなくなる原因としては、カメラが何らかの処理中の場合に起こることがあります。

長秒時ノイズ低減がON

星空撮影などで長秒時ノイズ低減の設定がONになっていると、シャッタースピードと同じ秒数だけ処理時間がかかるため、処理中の間はシャッターが切れなくなります。

例えば、20秒のシャッタースピードで撮影すると、その後の20秒間は長秒時ノイズ低減処理が実行され、直ぐにシャッターを切ろうとしても切れなくなります。

対処方法

長秒時ノイズ低減設定をOFFにすれば、処理を待たずに直ぐにシャッターが切れるようになります。星空撮影ではカメラで長秒時ノイズ低減をするよりは、現像時にPhotoshopやLightroomなどのソフトでノイズ低減処理を行ったほうが効率的です。

ニコンの長秒時ノイズ低減

ニコンの長秒時ノイズ低減設定

メモリーカードの書込み中

RAW形式で連射をすると途中でシャッターが切れなくなることがあります。これはカメラの連続撮影可能枚数の上限に達した時、もしくはSDカードの書き込み速度が遅いのが原因と考えられます。

対処方法

UHS-IのU3やClass10の書き込みスピードの速いSDカードを使うことで、連射が止まりにくくなります。ただし、書き込みスピードの速いSDカードにしても、そのカメラの上限スピードよりも速くなることはありません。

まとめ

シャッターが切れなくなるとカメラが故障してしまったのでは?と焦ってしまいますが、そう簡単にはカメラは故障しないので、まずはAF(オートフォーカス)でピントが合っているかを確認してみてください。

AFが原因でない場合は何らかのカメラもしくはレンズの故障が考えられるので、各メーカーに問い合わせて修理に出すことをおすすめします。