電子シャッターの特徴やメリット・デメリットを理解して最適な撮影をしよう

電子シャッターの特徴やメリット・デメリットカメラ基礎知識

最近ミラーレス一眼カメラが主流になりつつあり、従来通りのメカシャッターだけでなく、電子シャッターでの撮影も可能な機種が増えてきています。電子シャッターの特徴を理解していれば場面によって使い分け、最適な写真を撮影することが可能になります。

今回は、一眼カメラの電子シャッターのメリットとデメリットをわかりやすく解説します。

電子シャッターとは?

そもそもカメラのシャッターは露出時間を調整する機構で、メカシャッターの場合は物理的なシャッターの開閉でセンサーへの受光量を調整しています。

一方の電子シャッターは、物理的なシャッターは無く電子的に露出時間を制御し受光量を変化させています。現在の一眼カメラの多くはCMOSイメージセンサーが搭載され、電子シャッターはローリングシャッターと呼ばれるの方式が採用されています。

電子シャッターを採用しているのは一眼カメラだけでなく、スマホやアクションカメラなどはメカシャッター無しの電子シャッターのみで、小型のCMOSイメージセンサーを搭載している機種がほとんどです。

電子シャッターのメリット

無音での撮影が可能

電子シャッターは物理的なシャッターが無いので、無音で撮影することが可能になります。その為、音を立ててはいけないようなスポーツや野生動物の撮影では電子シャッターが威力を発揮します。

シャッター振動によるブレがない

物理的なシャッターがない電子シャッターのメリットとして、シャッター振動によるブレがないという特徴もあります。シャッターの振動に加えてミラーの振動もある一眼レフカメラのに比べて、ミラーレス一眼カメラの電子シャッターは振動の影響が極めて少なくなります。

シャッタースピードが超高速

フォーカルプレーンシャッターと呼ばれるメカシャッターの最高速度は1/​4000秒から1/8000秒程度ですが、電子シャッターだと1/32000秒などの超高速のシャッタースピードが可能になります。高速シャッターのメリットとしては、NDフィルターを使わなくても日中に明るいレンズで絞り開放での撮影が可能になります。

また、シャッタースピードが速くなれば高速連射も可能になり、電子シャッターなら最高20コマ/秒程度で、ソニーのα1は最高約30コマ/秒の超高速連写を実現しています。一方のメカシャッターだとぜいぜい10コマ/秒程度が最速となるので、その差は歴然です。

耐久性がある

当然のことですが、物理的なメカシャッターであれば使うほど劣化するので寿命がありますが、電子シャッターは電子制御なのでメカシャッターに比べると遥かに耐久性があり寿命は長くなります。電子シャッターが壊れるというよりは、電子回路的な部分の不具合などによる故障などは考えられますが、電子シャッターの使いすぎで寿命が短くなると言うのは、心配しなくても良いかと思います。

電子シャッターのデメリット

電子シャッターはメカシャッターよりも優れている点も多くありますが、電子シャッターならではのデメリットも存在します。

ローリングシャッター現象による動体歪み

一眼カメラのCMOSセンサーで採用されている電子シャッターのローリングシャッター方式は、一度に全面を受光するのではなく上から順番に受光していくので、上と下とでは時間差が発生し、動きの速い被写体を撮影すると動体の歪みが発生しやすくなります

例えば、動いている車や電車などを電子シャッターを使って撮影すると、ローリングシャッター現象により車体の上下の位置がずれ斜めに写ったり、流し撮りをすると背景が斜めに歪んだりします。

ローリングシャッター現象による動体歪み

ローリングシャッター現象による動体歪みのイメージ

また、ゴルフのスイングを撮影すると、シャフトが物凄くしなったように写って『さすがプロゴルファーはパワフル!』と勘違いしてしまいますが、実はローリングシャッター現象による歪みだったりします。その他には、扇風機やヘリコプターの羽などもローリングシャッターによる歪みが発生しやすくなるようです。

ただし、最近の高性能なミラーレス一眼カメラは、ローリングシャッター現象による動体の歪みが改善されつつあるので、今後の進化次第ではメカシャッターが消える日が来るかもしれません。

フリッカー現象による画面のチラつき

蛍光灯やLEDなどは高速で点灯しているので、電子シャッターのローリングシャッター方式で撮影すると明るさにばらつきが現れるフリッカー現象と呼ばれる画面のチラつきの影響を受けやすくなります。

ただし、フリッカー対策機能を搭載したミラーレス一眼カメラも続々と発売されてきているようなので、今後は徐々に改善されてくるのではないかと思います。

ストロボが使えない

ほとんどのカメラでは、電子シャッター使用時にはストロボで発光させた撮影ができません。これも全面を同時に受光出来ないローリングシャッター方式による影響で、一瞬しか光らないストロボの光を捉えることができないといった理由になります。

ただし、ソニーのα1なら電子シャッターでのストロボ撮影が可能で、ただ単に高価なだけでなく、非の打ちどころのない完ぺきに近いカメラのようです。

まとめ

電子シャッターはメカシャッターを凌ぐ優れた点もありますが、現段階ではまだ完ぺきではないので、電子シャッターの特性を理解して場面によって使い分けることでより良い撮影が出来るのではないでしょうか?

今後のカメラの電子シャッターの進化に期待したいところです。

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ニュージーランド在住の写真家&グラフィックデザイナー。ニュージーランドの息をのむほど美しい絶景と空一面に広がる風景写真、星空と天の川の星景写真を中心に撮影。写真やカメラに関する情報をわかりやすく解説し発信しています。

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