ケラレとは?その原因と防止方法 – 正しいレンズフードやフィルターの選び方

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ケラレとは?その原因と防止方法 カメラ基礎知識

写真の四隅が黒っぽくなるケラレは、撮影中だとカメラの小さな液晶モニターでは案外気づきにくいものです。家に帰ってきてパソコンの大きな画面で見たら四隅に変な影が写ってたといった失敗をしないようにケラレの主な原因と防止方法について解説します。

ケラレとは?

カメラ用語で使われるケラレとは、画面の一部または四隅が黒っぽくなり隠れてしまう事を言います。ケラレは元々日本語ではなく、語源はイタリア語やラテン語のcelareの【隠す】と言う意味から来ているらしいです。ちなみにケラレを英語ではvignettingという単語が使われています。

ケラレの主な原因と防止対策

レンズフードが写りこむ

良くあるケラレの原因の一つがレンズフードの写りこみです。純正のレンズフードを使用していても、花型の場合は、きっちり取り付けていなかったり、角度がズレていたりすると、レンズフードの一部が写りこみケラレが発生してしまいます。特に広角レンズの場合はちょっとしたレンズフードのズレでもケラレが発生しやすいので注意が必要です。

レンズフードが写りこむケラレ

レンズフードが写りこんだ時に発生するケラレの例

また、純正以外の形状の異なるレンズフードを使用するとケラレが発生しやすくなるので出来るだけ純正のレンズフードを使用するのが無難です。

一眼カメラのレンズフードを使うべき理由とその効果
一眼カメラのレンズフードは大きくてかさばるのであまり使っていないと言うカメラ初心者の方が居るかもしれません。しかし、レンズフードには不要な光を遮断してフレアやゴーストを防止・軽減する役割があり写りに影響を及ぼします。また大切なレンズを衝撃や汚れから守ってくれると言った効果も期待できます。

フィルター枠が写りこむ

もう一つのケラレの原因として多いのがフィルター枠の写りこみです。

画角が広い広角レンズにフィルターを装着する場合、フィルター枠の高さが厚すぎると四隅に写りこんでケラレが発生してしまいます。画角の狭い標準~望遠レンズの場合は、フィルター枠のケラレが発生することは殆どありません。

フィルター枠が写りんで発生するケラレ

フィルター枠が写りんで発生するケラレは四隅に出るのが特徴

広角レンズは薄枠フィルターを使おう

広角レンズに使用するフィルターは薄枠タイプのものを選べばケラレを防止することが出来ます。大口径フィルターの殆どは広角レンズが主流なので薄型のものが多いのですが、中には例外もあるので購入する際は注意してください。

フィルターの重ね付けは要注意

NDフィルターや偏光フィルターを重ねて付けると枠の厚さが増すため、広角になればなるほどケラレが発生しやすくなるので注意が必要です。

フィルターの重ね付けはケラレが発生する

フィルターの重ね付けすると枠の厚みが増しケラレが発生する

NDフィルターなら濃さが可変するタイプを選ぶか、もしくは濃さの違うフィルターを揃えて付け替えるようにすれば、ケラレを回避できます。

国産の可変式NDフィルターは高価なので、ND16、ND32、ND64など濃い目の物が数枚あれば十分かもしれません。沢山揃えるなら可変式の方が安上がりになる場合もあります。

中国製の可変式NDフィルターでもある程度の効果はありますが、安価なものは色むらがあったり実際の数値通りの効果がない製品もあるので慎重に選んでください。

大型角型フィルターでケラレを回避

NDとPLを同時に付けたい場合は、大型の角型フィルターを使用するとケラレが発生しにくくなります。ただし超広角レンズの場合は、大型の角型フィルターでもケラレが発生する場合があるので、購入する前に要チェックです。

内蔵フラッシュによる影が写りこむ

レンズフードを付けた状態でカメラ内蔵のフラッシュを使用するとレンズフードの先端が影になりケラレが発生する場合があります。簡単な対策方法としては、内蔵フラッシュを被写体に直射しないようにするか、外付けストロボを使用すればケラレは発生しません。

内蔵フラッシュによるケラレ

カメラ内蔵フラッシュを使うとレンズフードが影になりケラレが発生

まとめ

普段からレンズフードやフィルター枠に注意していればケラレは殆ど発生しないものです。フィルターを重ね付けする場合は、限界となる広角の画角を知っておくとケラレの防止対策として良いかもしれません。