星空撮影にSAMYANG 24mm f1.4の広角レンズがおすすめな理由

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星空撮影にSAMYANG 24mm f1.4 カメラ・機材

日本ではSAMYANGレンズと言うと超広角14mm f2.8が人気ですが、実はあまり目立っていないSAMYANG 24mm f1.4の方が、海外では高い評価を受けていて星空・星景撮影の定番広角レンズとして人気です。フルサイズ対応の24mm広角レンズで f1.4と言うスペックでありながら、価格は抑えられ、しかも写りが良いので星空撮影用のレンズとしてはおすすめです。

単焦点広角レンズ24mm f1.4と言うスペック

フルサイズ対応の単焦点24mm f1.4と言うスペックの広角レンズは、ニコンだとAF-S NIKKOR 24mm f/1.4G、キャノンだとEF24mm F1.4L II USMと言ったカメラメーカーのレンズの場合は実売価格で20万円前後、レンズメーカーのシグマのArt 24mm F1.4 DG HSMだと10万円前後とかなり高価な部類のレンズですが、その中でもSAMYANG 24mm f1.4は6万円前後とかなりの破格値です。

もちろんマニュアルレンズなので、他社の同スペックのオートフォーカスレンズと比べたら安くなるのは当然なのですが、写りに関しては引けを取らないばかりか、星空や星景撮影では他社のレンズ以上の性能を発揮してくれます。

星景撮影に有利なf1.4の明るさ

星景撮影では星空や天の川は勿論、景色の部分も綺麗に撮影できるかで仕上がりに大きな差が出てきます。星景撮影で重要なポイントとなるのが光で、光が少なすぎるとノイズが多くなり画質が悪くなってしまいます。

星空だけ撮影するのであればできるだけ光の少ない方が良いのですが、景色も綺麗に写すとなると光が必要になり、その際に差が出るのがレンズの明るさなのです。

f2.8のレンズだけで星空や星景撮影をしていた時は十分明るいと思っていたのですが、f2.8よりも2段分明るいf1.4のレンズを使ってみると異次元の明るさだと言う事に驚かされました。ISOの2段分で考えると1600と6400の違いなので、何となく明るさの差が想像できるのではないでしょか?

MIlky way over Bethells Beach

NIKON D750 (24mm, f/1.4, 20 sec, ISO3200)
f1.4で撮影すると前景も十分明るく、星空もかなりきめ細かく写すことができる

コマ収差が圧倒的に少ないので星空撮影に最適

コマ収差とは彗星の尾が伸びたように写る歪みのことで、特にf2.8以下の明るいレンズで見られます。絞ることでコマ収差の歪みが抑えられる場合がほとんどです。

他社のレンズに比べSAMYANG 24mmならf1.4で撮影してもコマ収差が少ないのが特徴です。

SAMYANG 24mm f1.4コマ収差

NIKON D750 (24mm, f/1.4, 20 sec, ISO3200)
絞りf1.4で撮影した時の角付近の等倍切り出し。コマ収差がそれほど目立たない。

海外の方がキャノン24mm F1.4とSAMYANG 24mm f1.4を比較していて、特にコマ収差の少なさではSAMYANG 24mmが圧勝です。

Samyang 24mm F1.4 vs Canon 24mm F1.4 II

扱いやすい24mmの画角

広角過ぎない画角

星空撮影用のレンズとして人気のSAMYANGの14mm f2.8は、確かに星空を画角いっぱいに写しやすいとうメリットはありますが、フルサイズ換算で14mmの超広角レンズとなると思った以上に画角が広いので被写体が小さくなりがちで、被写体に近づけないような場合は非常に扱いにくいレンズでもあります。

しかし、SAMYANG 24mm f1.4なら、星景を撮るには広すぎず狭すぎずの丁度良い画角で扱いやすいのが特徴です。星空や天の川も画角に入れながら、景色の迫力を損なわずに写すことができるのが24mmと言うレンズなのです。

Samyang 24mm f1.4

NIKON D750 (24mm, f/2.8, 20 sec, ISO6400)
Samyang 24mm f1.4なら天の川も景色も迫力が出る

迫力ある天の川を撮るなら24mm

天の川と風景を入れた星景撮影の際に、望遠であればあるほど景色と天の川を大きく写すことができ写真に迫力が増します。14mmの場合は空全体を広く撮影する時に、24mmは天の川と風景に迫力を出したい時に使い分けると良いかと思います。

Milky way at Piha Beach

NIKON D750 (24mm, f/2.8, 20 sec, ISO3200)
24mmだと天の川も大きくなり迫力アップ

歪みが少ない

超広角レンズのSAMYANG 14mmは周辺の歪みが大きく水平線が湾曲することが多々あり、Lightroomのレンズ補正でも厳しい場合がありますが、SAMYANG 24mmなら周辺付近でも歪みが少なく水平線が湾曲してもLightroomでほぼ真っすぐに補正できます。

Milky way over Karekare Beach

NIKON D750 (24mm, f/1.4, 20 sec, ISO6400)
SAMYANG 24mmなら歪みが少なく水平線の湾曲も真っすぐに補正可能

偶数の絞り羽根なので明るい星が綺麗な光条になる!

SAMYANG 24mmの絞り羽根の枚数は偶数の8枚なので光条が綺麗に写り、星空撮影でも、f2.8位まで絞れば明るめの星ならキラッした光条になります。Nikonやシグマの24mmレンズは絞り羽根が9枚なので光芒の線の数が18本になってしまうのですが、SAMYANG 24mmが圧倒的に光芒が綺麗です。

ちなみに以下の写真では、クロスフィルター無しでも、木星が-2.9等級、金星が-4.7等級と灯台の光が綺麗な光条になっています。

SAMYANG 24mm f1.4で星を撮影すると光条が美しい

NIKON D750 (24mm, f/2.8, 20 sec, ISO5000)
SAMYANG 24mm f1.4でf2.8位に絞れば星にもキラキラとした光条が出せる

まとめ

SAMYANG 24mm f1.4はマニュアルフォーカスなので星空・星景撮影用のレンズとして割り切って使うならコスパは最高です。決して安いレンズとは言えませんが、性能面で言えば他社の高いレンズと比較しても遜色なく、場合によっては他を上回るパフォーマンスを発揮してくれるレンズです。SAMYANG 24mm f1.4のレビューが少なく躊躇している方には、ぜひ参考にしてみてください。

星空撮影以外でも使いたいならオートフォーカス機能があった方が断然使い勝手が良いので、SIGMAのArt 24mm F1.4も良い選択ではないかと思います。