光害カットフィルター『スターリーナイト』の効果を比較テストしてみた

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光害カットフィルター『スターリーナイト』比較テスト 便利グッズ

ケンコーの光害カットフィルター『スターリーナイト』を入手したので、実際に効果があるのかニュージーランドの星空で試してみました。日本に比べてニュージーランドは光害が少ないとは言え、オークランドの中心部近くは、街明かりの影響で空は明るく、日本と同様に星が見えにくい状態です。

今回はオークランドの中心部から車で15分程度の比較的光害のある場所で『スターリーナイト』のフィルター効果をテストしたのでその効果をレビューしたいと思います。

光害カットフィルターのスターリーナイトとは?

ケンコーの光害カットフィルター『スターリーナイト』は、星空が見えにくくなっている街灯りの原因となるナトリウム灯や水銀灯の光だけをカットしてくれるフィルターのことです。

ナトリウム灯や水銀灯の光の影響でその周辺や空が黄色やオレンジ色っぽく色かぶりしてしまうのですが、光害カットフィルターを付けることで、色かぶりを軽減し、本来の自然な色に仕上げることが可能です。

スターリーナイトは透明ではなく、少し紫がかった色のフィルターで、色が付いている分、1/3程度減光します。

ケンコーStarry Night

ケンコーの光害カットフィルターStarry Nightは少し紫がかっている

星景撮影に最適な光害カットフィルター『ケンコー スターリーナイト』が凄いかも
星景や夜景撮影時に余計な光害をカットしてくれるフィルター『スターリーナイト』がKenkoから発売されました。この光害カットフィルターは黄色やオレンジ色の街明かりだけをカットして、色かぶりを低減して空をクリアにする優れものです。今までは望遠レンズのみの対応でしたが、スターリーナイトは広角レンズも使用可能で星景撮影にピッタリです。

スターリーナイトをニュージーランドの星空でテスト

オークランドのシンボルともいえるRangitoto島の星景で光害カットフィルター、スターリーナイトのテストです。今回の撮影場所は住宅街が比較的近くにあり、遠くにはオークランドの中心部からの強い街明かりの影響がある場所です。

カメラの設定は、露出時間以外はすべて一緒で、ホワイトバランスはオートにし、現像時に同じ数値にしています。スターリーナイトを装着すると1/3程度減光する為、明るさが同じになるように露出時間は変更しています。

星景で比較

まずは、星景から。光害カットフィルターの有り無しでRAWで撮影したものを、同じホワイトバランスにして、それ以外は無加工の状態で比較してみます。

光害カットフィルターなし光害カットフィルター有り

光害カットフィルター無しの場合は、空が黄色っぽく写るのに対し、スターリーナイト装着した場合は、空が青っぽく写ります。写真右側がオークランドの中心部で黄色っぽい街明かりが漏れて明るくなっているのがわかりますが、スターリーナイトを付けると黄色っぽさが軽減されるようです。

ただ、この程度の光害の影響であれば、Raw現像のホワイトバランスでどうにでも補正は出来るのかなぁといった印象です。

夜景で比較

続いて、先ほどの撮影場所の近くで夜景を撮影してみました。

光害カットフィルター無しの場合は、住宅街から漏れる光が上空を照らし、雲が黄色っぽくなっています。一方のスターリーナイトを装着した場合は、地上近くの空の黄色っぽい光が軽減され、雲も白くなっているのが分かります。

光害カットフィルターなしStarry Night有

星空で比較

頭上に見えていた天の川も試しに撮影してみました。オークランドの中心部に近い場所にも関わらず、肉眼で薄っすらと天の川が見えるのも驚きです。

ニュージーランドでは、天の川は8月には高い位置に見えるので、今回はカメラをほぼ真上に向けた状態で撮影しました。上空の高い位置なのでそれほど光害の影響は出ないとは思ったのですが…。

まずは、無加工での比較です。光害カットフィルターが無いと空全体が少し黄色がかったグレーといった感じになりますが、スターリーナイトを装着すると空が青くなり天の川の色もしっかりと出ています。

光害カットフィルターなしStarry Night有

次は現像処理を施し、天の川を強調して場合の比較です。できるだけ空の色が同じになるように調整をしています。

光害カットフィルターなしを強調Starry Night有+現像

スターリーナイトを装着した場合は、全体的にマゼンタの色被りがあるような感じになるのですが、拡大すると星本来のカラフルな色が残っているのが確認できます。

光害カットフィルター無しの天の川中心部分Starry Night有の天の川中心部分

天の川の中心部分を拡大してみるとフィルター効果の違いがハッキリわかります。天の川の中心近くにある干潟星雲(M8)が、光害カットフィルター有りの場合は綺麗なピンク色が残っているのに対し、フィルター無しの場合は薄っすらとピンク色がわかるかどうかという具合です。

フィルター無しの画像を、ホワイトバランスのマゼンタをプラス補正しても、ここまでのピンク色は再現できず、空全体が不自然な紫色っぽくなってしまいます。

まとめ

今回の光害カットフィルター『スターリーナイト』のテストでは、それほど大きな効果が出たかというと、そうでもないかなぁと言った印象です。もう少し光害の影響がある場所で使えば、もっと違いが出たのではないかと思います。

星景や夜景撮影などで、近景が黄色っぽく照らされているような場合にも、光害カットフィルターの効果が期待できるかと思います。特に日本のように光害によって空が黄色っぽくなっている場所では、使ってみる価値は十分にあると思います。