回転リングATOLLならカメラの縦位置切り替えが簡単でレリーズも使える

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ATOLLなら一眼カメラの三脚使用時の縦構図の切り替えが簡単 便利グッズ

一眼カメラの三脚使用時に縦構図で撮影したい場合、ATOLLを装着していれば三脚から取り外さなくても縦横の切り替えが簡単に行えます。

一般的な三脚での縦位置撮影はかなり不安定で、L型ブラケットを使用しても取り外しに時間がかかってしまいますが、画期的な回転リングのATOLLなら縦横の切り替えが数秒で行えます。

今回は特別に発売前のATOLLをご提供頂いたので一足早くレビューしたいと思います。

※レビュー執筆時は発売前のプロトタイプの為デザイン等が変更になる場合があります

ATOLLとは?

ATOLLとは、一眼カメラの三脚使用時に横位置から縦位置に切り替えが簡単になる回転リングで、今までにない画期的なカメラの便利グッズです。ATOLLは、三脚に固定した状態のまま、カメラを回転するだけで縦位置、横位置への切り替えが可能になります。

ATOLLとは?

ATOLLをSONY a7R IVに装着

ATOLLをSONY a7R IVに装着して縦位置にした状態

ATOLLをSONY a7R IVに装着(反対側)

ATOLLをSONY a7R IVに装着で縦位置にした状態(反対側)

一般的な自由雲台や3ウェイ雲台の場合、縦位置にすると不安定になり三脚が転倒したり、また、縦横切り替えに便利なL型ブラケットであっても、煩わしい三脚からの脱着操作が必要になりシャッターチャンスを逃したり、カメラを落下させる危険性もありますが、ATOLLなら数秒で縦横切り替えが転倒や落下のリスクなしできます。

また、L型ブラケットだと縦位置にするとレリーズの差込口が塞がって使えなくなる場合が多いのですが、ATOLLは縦にしてもレリーズが使える点も非常に大きなメリットになります。

ATOLLは、台湾とアメリカの写真愛好家と専門家でメンバー構成されたSILENCE CORNERという台湾を拠点としている会社の製品です。詳しくは公式ウェブサイトをご覧ください。

SILENCE CORNERの公式ウェブサイト

ATOLLの仕組み

ATOLLの見た目は望遠レンズの三脚座のようですが、回転リングが二層構造になっていて、内側のリングと外側のリングが独立して回転するようになっています。内側のリングがカメラ本体の底にあるネジに固定、外側のリングを雲台側に固定して使います。

ATOLLの仕組み

ATOLLの回転リングは二層構造でそれぞれ独立して回転する仕組み

ATOLLを90度回転(縦位置)にした状態

ATOLLを90度回転(縦位置)にした状態

カメラやレンズに傷は付かないの?

最も気になる点は、ATOLLを装着するとカメラやレンズに傷が付くのでは?と思うかもしれませんが、ATOLLのカメラとの接点はカメラの底にある三脚ネジ穴部分だけで、それ以外は接触しないので、カメラ本体やレンズには傷が付かない構造になっているので安心です。

ATOLLはカメラやレンズと隙間がある

ATOLLのリングはカメラやレンズと隙間がある

ただし、グリップ付きの一眼カメラの場合、360度回転させようとするとATOLLと干渉してしまうので、180度までの回転であれば問題ありません。

ATOLLのスペック

  • 本体重量:100g~116g(規格による)
  • カメラプレート重量:24g~33g(規格による)
  • 耐荷重:2㎏
    一般的なカメラとレンズの組み合わせなら十分なスペックです。
  • 素材:アルミニウム合金
  • アルカスイス規格のプレートを採用
    ※1/4インチネジ穴もあるので他のクイックリリースプレートの取り付け可能
  • ATOLL装着時でもレンズ交換可能
  • カメラプレートはPEAK DESIGN Capture V3に装着可能

ATOLLの取り付けと使い方

ATOLLをカメラ本体の三脚ネジに取り付ける

まず最初に、カメラ本体からレンズを外した状態にしておきます。

ATOLLをカメラ本体の底にある三脚ネジ穴に固定します。六角レンチもしくはコインなどでも締め付け可能です。できれば、手で簡単に締めれるタイプのネジが良いのですが…、スペース的に無理なのかもしれません。

ATOLLの回転リング部分とカメラが近すぎると、カメラの前側にあるボタンが押しにくくなるので、ある程度隙間が空くように固定した方が良さそうです。逆に離しすぎるとレンズと干渉しそうになるので注意が必要です。

ATOLLをカメラ本体に取り付ける

ATOLLをカメラ本体の三脚ネジに取り付ける

ATOLLとカメラの高さを微調整

カメラの機種によってボディサイズが違うので、ATOLLの回転リングとカメラのレンズマウントが合うように高さを六角レンチを使用して調整します。高さが合っていないとレンズとATOLLが干渉する恐れがあります。

ちなみにSONY a7R IVの場合は一番高い位置に調整しておけばOKです。

ATOLLとカメラの高さを調整

ATOLLの回転リングとカメラのレンズマウントが合うように高さを調整

1機種のみでATOLLを使う場合は、一度高さを調整してしまえば毎回高さ調整する必要はありませんが、複数のサイズ違いの機種で使う場合は、その都度高さ調整をする必要があります。

雲台に取り付ける

カメラ本体にレンズを装着したら、ATOLLのアルカスイス互換のプレート部分を三脚の雲台に取り付けます。

ATOLLを雲台に取り付けた状態

あとはカメラを回転させるだけ

三脚に固定したら、ATOLLのノブのネジを緩めてカメラを縦横に回転させ、再度ネジを締めて固定すればOKです。使用頻度の高い0度、90度、180度の三カ所にストッパーが付いていて、カチッという音と感触があるので微妙に斜めになるという事はないので非常に使いやすいです。

ATOLLのノブのネジ

ATOLLのノブのネジを緩めて カメラを回転させる

ATOLLを縦位置にした状態

ATOLLを90度回転させ縦位置にした状態

注意点

ATOLLの対応機種

ATOLLは、多くの一眼レフやミラーレス一眼カメラに対応していますが、非対応機種もあります。また、機種ごとに【ATOLL S】、【ATOLL C】、【ATOLL D】3種類の規格があり、内径リングやプレートの大きさに違いがあります。

大まかに分けると【ATOLL S】がソニー用、【ATOLL C】がキヤノンやニコンのミラーレス用、【ATOLL D】がキヤノンやニコンの一眼レフ用になるので、購入前に確認する必要があります。

ミラーレスと一眼レフの両方で使いたい場合、内径サイズが同じであれば別売りのカメラプレートのみを変更するという対応もできるようなので、不確かな場合は問い合わせしてみて下さい。

機種によって使用制限がある

機種によってはATOLLを装着することでカメラ前面にあるボタンが押せなかったり、押しにくくなる場合があるようなので、ウェブサイトで確認する事をおすすめします。特にレンズ取り外しボタンが押せなくなると、レンズが外せなくなる危険性もあるので、対応機種かどうか不安な場合は問い合わせをおすすめします。

ちなみにSONY a7R IVの場合は、若干レンズ取り外しボタンが押しにくいですが、特にこれと言った使用制限はなく快適に使うことができます。

ATOLLはどこで購入できるの?

現在、ATOLLは発売前で先行予約販売のみになります。CAMPFIREと言うクラウドファンディングのウェブサイトから支援と言う形で一般価格より割安で購入可能(数量限定)で、発送は8月上旬~8月中旬に予定しているとのことです。一般の販売はそれ以降という事になりそうなので、興味のある方は早めに予約しておいた方が良いかもしれません。

CAMPFIREのATOLLのページ

現在、ATOLLはケンコートキナーが取り扱っていて色がシルバーから黒に変更になり、Amazonでも購入可能です。

ソニー用は【S】

キヤノンやニコンのミラーレス用は【C】

キヤノンやニコンの一眼レフ用は【D】

総評

今まで、風景写真や星景写真ではL型ブラケットを使用していましたが、ATOLLの方が断然使い勝手が良さそうです。星景撮影では、縦横切り替えは灯りを点けて行っていたのですが、ATOLLならその必要はなく、暗闇でも瞬時に縦横の構図切り替えができるのは非常に安心です。

今まで使っていたL型ブラケットは重量が250g位あり、軽量のミラーレス機が一眼レフ並みに重くなっていたのですが、ATOLLはその半分位の重さなので、基本的には付けっぱなしでも問題ないかもしれないです。またL型ブラケット装着時に縦位置にするとレリーズケーブルの差込口が塞がって使えないと言った不便さも、ATOLLなら皆無で非常に快適です。

機種によってはグリップが握りにくくなったり、カメラ前面にあるボタンが押しにくくなったりと、若干の弊害はあるようですが、自分の撮影スタイルにマッチしていれば、ATOLLを導入する価値は十分あるのではないでしょうか?