モニターのキャリブレーションとは?正確な色で写真編集しよう

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モニターを正確な色にキャリブレーションして写真現像 カメラ・機材

写真を現像してSNSなどにアップしたら、写真が全体的に暗すぎたり、明るすぎたり、赤味がかっていたり、思ったような色味になっていない場合は、使っているモニターが原因かもしれません。

パソコンのモニターをキャリブレーションして正確な色に調整することで、写真だけでなく、動画編集、印刷などあらゆる分野で最適な色を表現することが可能になります。

高価なカラーマネジメントモニターでなくても、一般的なモニターやノートパソコンのモニターもキャリブレーションする事である程度の正しい色に調整することができます。

今回は、写真現像に重要なモニターの色を正しく調整するキャリブレーションについて詳しく解説します。

モニターによって色が違う理由

一般的なモニターは正しくキャリブレーションがされていない為、メーカーや同じメーカーであっても機種が違ったり、表示可能な色域に差があると、写真の色が濃く見えたり、薄く見えたり、色味など見え方に違いが出てきます。

綺麗な色と正しい色は別物で、一般的なモニターは綺麗な色に見えるように調整されている事が多く、特にノートパソコンのモニターは、実際よりは彩度や輝度が高めだったり、明るい環境でも見やすくする為に全体を明るめにして本来の色とは違った色で見ている可能性があります。

キャリブレーションしていないモニターは要注意!?

正しい色で表示されないモニターを使って写真を現像すると、自分では綺麗に仕上げたつもりでも、実際は色味が違っている可能性が十分にあります。せっかく時間をかけて写真を現像したのに、モニターの色が正しくなかったら、元も子もありません。

写真を現像する際は、正しい色で表示されているモニターで綺麗な色に現像・編集する事が重要です。

モニターは劣化して色が変わる

モニターは使っているうちに経年劣化して、表示している色が微妙に変化してきます。その為、正確な色を保つには定期的なキャリブレーションが必要になってきます。仕事で使う場合は、月に1回位の頻度でキャリブレーションすることが推奨されているようですが、アマチュアカメラマンの場合は、年に数回でも十分かと思います。

モニターのキャリブレーションとは?

モニターのキャリブレーションとは、基準に合わせた正しい色に調整することを言います。モニターのキャリブレーションには、ソフトウェアキャリブレーションとハードウェアキャリブレーションの2種類があり、それぞれに違いがあります。

ソフトウェアキャリブレーション

ソフトウェアキャリブレーションとは、キャリブレーターとソフトウェアを使ってパソコン側でモニターに補正をかけて調整することをいいます。

ソフトウェアで色調整を行うため、キャリブレーターがあれば、基本的にはどんなディスプレイでも調整することが可能なので、高額なカラーマネジメントモニターを買う必要がなくなります。ある程度の色域をカバーしている一般的なモニターやノートパソコンでも正しい色に調整することが可能になります。

ソフトウェアキャリブレーションは、モニター性能が低すぎると思ったよりも効果が出ない場合もあるので、sRGBの色域をある程度カバーしている色域の広いモニターのほうが効果的です。
i1 Display Proの使い方:普通のモニターをキャリブレーションする方法
X-Rite社のi1 Display Pro(Calibrite社のColorChecker Display Pro)を使ってカラーマネジメント機能のない普通のモニターをソフトウェアキャリブレーションする方法をご紹介します。

ハードウェアキャリブレーション

ハードウェアキャリブレーションとは、カラーマネジメント対応のモニター自体で色を調整することをいいます。ハードウェアキャリブレーションは、モニター側で調整するので精度の高い色調整をすることができます。

カラーマネジメント対応モニターであれば、キャリブレーションができると勘違いしている人もいますが、ハードウェアキャリブレーションを行うには、キャリブレーターとソフトウェアも必要になります。

ハードウェアキャリブレーション用のソフトウェアは、モニターのメーカーごとに用意されていて無料でダウンロードできます。

モニターの色を調整するキャリブレーター

モニターのキャリブレーターとは

モニターのキャリブレーターとは、モニターを正しい色で表示できるように調整する為の機材で、専用の測定器とソフトウェアで白色点、ガンマ、輝度の3点を測定し、ICCプロファイルを作り、基準となる色になるように細かな調整を行います。

あまりお金をかけたくない場合は、カラーマネジメント対応ではない一般的なモニターをソフトウェアキャリブレーションする事で、十分正確な色に調整することができます。ただし、sRGBのカバー率の高い色域が広いモニターの方が効果的でおすすめです。

本格的に色調整をしたい場合は、カラーマネジメント対応モニターをハードウェアキャリブレーションするのがおすすめです。

おすすめの代表的なキャリブレーター

カラーマネジメント対応であっても、モニターによって対応可能なキャリブレーターが違う場合があるので、購入前に各モニターメーカーのウェブサイトなどで確認しておくとよいかと思います。

X-rite i1 DISPLAY PRO

X-rite社のi1 DISPLAY PROは、モニターキャリブレーションツールの定番です。多くのカラーマネジメントモニターは、i1 DISPLAY PROに対応しています。対応メーカー:BenQ、LG、ASUS、EIZOなど

※2021年秋頃、X-Rite社のキャリブレーションツールの販売は、Calibrite社へ移行し、後継版が別名の商品「ColorChecker Display(カラーチェッカー・ディスプレイ)」として発売されました。

Datacolor SpyderX Elite

Datacolor社のスタンダード版SpyderX Proもありますが基本的な設定しかできないので、キャリブレーションを細かく設定できるSpyderX Eliteのほうがおすすめです。対応メーカー:BenQ、LG、ASUS、EIZOなど

まとめ

キャリブレーションされていないモニターで写真編集をしても、実際の色とかけ離れている可能性があるので、SNSやウェブ上にアップしたり、フォトコンに応募したり、印刷したりする機会がある方は、一度キャリブレーションして正しい色にしてみることをおすすめします。