DxO PhotoLab 7は画質と色に拘るRAW現像ソフト

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DxO PhotoLab 7レビュー!画質と色に拘るRAW現像ソフト カメラ・機材

AIノイズ除去ソフトのPureRawで有名なDxO社が開発する写真編集RAW現像ソフトの最新バージョンPhotoLab 7が2023年9月28日にリリースされました。PhotoLabは海外では評価が高く、写真家に人気のRAW現像ソフトで基本的なRAW現像機能に加えて、AIノイズ除去機能と高次元の光学補正機能が特徴です。

今回は、写真編集RAW現像ソフトDxO PhotoLab 7の特徴や新しく追加された機能をレビューします。

DxO PhotoLabとは?

DxO PhotoLabとは、フランスに本社があるDxO社が開発しているRAW現像ソフトです。DxO社は、カメラやレンズの写りをテストして良し悪しを数値化しているdxomark.comを運営している会社で、カメラとレンズの正確な大量の分析データをソフトウェアに活かしているのが最大の特徴です。

DxO PhotoLabは、他社のRAW現像ソフトと比較しても、基本的な色調補正や写真現像機能は十分に備わっていて、それ以外にカメラやレンズの正確な光学補正機能と強力なノイズ除去機能が他社と差別化できる大きなポイントになっています。また、同社の写真編集プラグインNik Collectionも使用できるので、RAW現像の幅が広がります。

DxO PhotoLab 7の主な特徴

他社にはないDxO PhotoLab 7の主な特徴

驚異のAIノイズ除去機能

DxO PhotoLab 7には、AIノイズ除去機能で有名なDxO PureRAWで使用されているDeepPRIME XDが同梱されています。DeepPRIME XDは、高ISO感度ノイズを綺麗に除去しつつも、ディテールはシャープにする画期的なノイズ除去ツールです。最近はAdobeなどもAiによるノイズ除去機能を追加しましたが、元祖であるDxO社の方が一歩上を行くクオリティかと思います。

Photolab Photolab 7

AIノイズ除去機能

ノイズ除去は、高画質、PRIME、DeepPRIME、DeepPRIME XDの4種類がある

以下はDxO PhotoLab 7のノイズ除去機能のDeepPRIME XDの比較サンプルです。ノイズの状態が確認しやすいように写真の一部を100%の等倍サイズにトリミングしています。

高感度ノイズが除去され滑らかになりつつ、非常にシャープで自然な仕上がりになっているのが確認できます。DeepPRIME XDだと効果が強すぎる場合は少し弱めたり、代わりにDeepPRIMEにしたりすることもできます。

Photolab 7ノイズ除去前Photolab 7ノイズ除去後

DeepPRIME XDに関しては、DxO PureRAW 3のレビュー記事を参考にしてみてください。

RAW画像を最高画質にする驚異のソフトDxO PureRAW 3
AIによるノイズ除去機能を搭載したソフトウェアが増えつつありますが、DxO PureRAW 3のノイズ除去力は他社の一歩先を行く性能です。また、DxO PureRAW 3は精度の高いレンズ収差やシャープネスの補正力で、RAWファイルデータを最適化して高画質にするというのも大きな魅力の一つです。今回は、DxO PureRAW 3の進化した点とノイズ除去性能の実例と共にレビューします。

唯一無二の正確な光学補正

DxO社が独自に持っているカメラとレンズの膨大な分析データを最大限に活用した光学補正がPhotolab 7に搭載されていて、各種収差、歪み、周辺減光、シャープネスなどを最適化しRAWファイルの画質を最大限に向上させます。DxO社の光学補正は、それぞれのカメラとレンズの組み合わせに特化させた、DxO社独自のもので、常に幅広い種類のカメラやレンズ の新しいプロファイルを毎月リリースしています。

広い色域で編集可能

最近はAdobe RGB よりも広い色域を表示できるDisplay P3対応のモニターが増えていることから、PhotoLab 6からAdobeRGBとDisplay P3の色域のほとんどをカーバーした独自のDxOワイド色域(カラースペース)でRAW現像できるようになりました。広い色域のDxOワイド色域ならRAWファイルに記録された色を最大限に活かして写真編集することが可能です。

DxOワイド色域

DxOワイド色域

DxO PhotoLab 7の新機能

カラーキャリブレーション

より精度の高い色再現をする為にPhotoLab 7 ではカラーキャリブレーションツールが追加されました。商品の色を正確に再現したいプロの写真家には重宝する機能です。

予め撮影したカラーチェッカーチャートに、PhotoLab 7のキャリブレーションツールを配置するだけで、精度の高いカラープロファイルが作成できます。カラーキャリブレーションツールには、CalibriteとDatacolorの6つの業界標準のカラーチェッカーチャートが用意されています。

Photolab 7のカラーキャリブレーション

LUTのカラーグレーディング

PhotoLab 7ではLUT(ルックアップテーブル)が使えるようになりました。あらかじめ用意された 17 種類の LUT から選んで適用するか、もしくは、新規にLUTの.cube 形式インポートすれば瞬時に好みのカラーグレーディングを適用することができます。

LUTのカラーグレーディング機能

LUTで瞬時にカラーグレーディング

使い易くなった部分調整

PhotoLab 7では、ワークスペース内に部分調整ツールが専用パレットとして独立した表示になり、格段に使い易くなりました。

また、直観的にHSLがコントロールできるColorWheelツールが部分調整でも使用できるようになり、より細かな部分調整が可能になりました。

Photolab 7の部分調整

使い易くなったPhotolab 7の部分調整

モノクロ編集機能の向上

PhotoLab 7では、モノクロに簡単に切り替えできる新しいタブや新しいフィルムレンダリング、チャンネルミキサーが追加され、モノクロ写真の編集の操作性だけでなく、精度の高いトーン補正もすることができるようになりました。

Photolab 7のモノクロ編集画面

モノクロ切り替えタブとチャンネルミキサー

モノクロ切り替えタブとチャンネルミキサー

DxO PhotoLab 7の価格

最近のソフトウェアはサブスク型が主流になりつつありますが、DxO PhotoLab 7は買い切り型のみで、新規購入の価格は25,900円、前バージョンからのアップグレード版は、11,900円になります。一度購入すれば、追加料金なしで使い続ける事ができ、定期的に支払いが発生するサブスクに抵抗がある人には非常におすすめです。

新規ユーザー 25,900円
アップグレード 11,900円

【DxO公式ウェブサイト】 DxO PhotoLab 7の購入ページ

DxO PhotoLab 7の無料お試しダウンロード

DxO PhotoLabを使った事が無い方は、機能制限なしの30日間無料版を是非ダウンロードしてみて下さい。クレジットカード番号の入力不要で、Emailを登録するだけでダウンロードのリンク先がメールで送られてくるだけの簡単手続きでOKです。

【DxO公式ウェブサイト】 DxO PhotoLab 7の無料お試しダウンロード

総評

最近は、生成AIによって無いはずのオブジェクトが簡単に追加できてしまう写真編集ソフトが増えていますが、DxO PhotoLab 7にはそのような機能は無く、画質や色に拘って純粋に写真をRAW現像したい人におすすめです。

基本的なRAW現像ソフトとしては必要十分な機能が備わっていて余計な合成機能などがない分、じっくりと時間をかけて自分好みに写真を現像したいカメラマンに向いているかもしれません。また、ユーザーインターフェースに癖はなく初めてでも迷うことなく扱えるので、カメラメーカー純正のRAW現像ソフトからの乗り換えを検討している人にも良いかと思います。

一見、DxO PhotoLab 7は価格が高いと感じるかもしれませんが、DxO PureRAWと同じノイズ除去と光学補正機能が備わっていることを考慮すると、高価ではない気がします。また買い切り型と言う点でも、数年に一回の頻度でアップグレードの買い替えをするのであれば、逆に割安なのかもしれません。