日の出や夕日、満月などの風景写真の撮影場所はどうやって決めていますか?日の出なら東、夕日なら西と言う感じで大雑把に決めても良いのですが、ワンランク上の風景写真を撮るには綿密な計画が必要です。事前に太陽や月の見える方角が分かれば良い写真の撮れる確率が格段にアップします。
今回は太陽や月の正確な位置をマップ上で把握できる風景撮影には欠かせない便利アプリ『The Photographer’s Ephemeris(TPE)』をご紹介します。
The Photographer’s Ephemerisとは?
The Photographer’s Ephemeris(TPE)は、フォトグラファー向けの風景写真撮影用の便利アプリで、日付・時間、場所を指定するとピンポイントで太陽や月の方角や高さなどの位置情報をマップ上で把握することができます。
今まで大雑把に決めていた撮影場所もThe Photographer’s Ephemeris(TPE)アプリを使えば、太陽や月の位置が正確にわかるので、朝日や夕日、月の出や月の入り等の決定的瞬間を撮影するための最適な撮影スポット選びが可能になります。
TPEのデスクトップWEB版無料アプリの使い方
The Photographer’s Ephemerisにはスマホ&タブレット用のiOSやAndroid版の有料アプリの他に、無料で使えるパソコン用のデスクトップWEB版アプリも用意されています。
パソコン用は、ウェブ上で動くアプリなので、パソコンにインストールする手間も無く、また、面倒な会員登録などの必要もなく、気軽に使えます。
The Photographer’s Ephemeris(TPE)は英語のアプリで日本語には対応していませんが、直感的な操作なので使い方は非常に簡単です。
大まかな場所を入力(日本語でもOK)
まずは大まかな場所を入力して絞り込みます。英語でも日本語でも大丈夫です。
詳細位置は地図上のピンを移動
マップ上に大まかな位置にピンが表示されるので、ピンを移動して撮影したい詳細位置を決定します。ピンの位置情報は、場所入力ボックスの下に『海抜』、『緯度』、『経度』の数値が表示されます。
ピンの位置から放射線状に伸びている線が、太陽と月の見える方角になります。
- 黄色:日の出
- 橙色:日の入り
- 灰色:月の出
- 紺色:月の入り
- 細い橙色:指定した時間の太陽の位置
- 細い紺色:指定した時間の月の位置
撮影予定日をカレンダーから選択
撮影予定日をカレンダーアイコンをクリックして、日にちを選択します。
日の出・日の入り、月の出・月の入りなどの詳細情報
日の出・日の入り、月の出・月の入りなどの時間と方角の詳細情報が表示されます。月の場合は、満ち欠けの割合をパーセントで表記されます。
時間指定で位置を把握
スライダーを動かして時間を指定することができ、その時間の太陽と月の方角と高さが表示されます。
また、マップ上でもピンから延びる線で太陽と月の位置が確認できます。細線の橙色が太陽、細線の紺色が月の方角になります。
それぞれの線は、実際に見ることのできる時間帯にだけに表示され、見えない時間帯は表示されないようになっています。ですので、太陽の線は陽が沈んでいる時間帯には表示されず、月は日中でも見ることが出来るのでその場合は線が表示されます。
アプリのダウンロード先
The Photographer’s Ephemeris 公式ウェブサイト: https://www.photoephemeris.com
デスクトップ版は家でじっくりと撮影先の選定をする時に便利で、スマホ用アプリは実際の撮影現場で正確な太陽や月の位置を把握してカメラを設置する場所を微調整するのに役立ちます。
iOS版の方が機能が充実しているようで、太陽と月以外にナイトモードで天の川の位置も把握することができます。
The Photographer’s Ephemeris
The Photographer’s Ephemeris 3D
立体的な3Dの地図で確認できるバージョンで、高さが可視化されるので、より正確な撮影場所を選ぶことができます。太陽、月、天の川などの風景撮影に重宝するアプリです。残念ながらiOS版のみでAndroid版はありません。
まとめ
良い風景写真は偶然撮れる場合もありますが、多くの場合は綿密な計画を立て確実なロケーションを選び、計算されたタイミングで撮影されています。
太陽なら季節によって徐々に傾き加減が変わり、位置を把握しやすいのですが、月の場合は日によって出てくる位置や沈む位置が変わるので、撮影前にThe Photographer’s Ephemerisで確認しておく事をおすすめします。