ニュージーランドの星空を120%満喫する方法!ベストシーズンを逃すな!

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ニュージーランドの星空・天の川を徹底解説 カメラ基礎知識

世界一星空が美しいと称されニュージーランドのテカポは世界的に有名になり多くの日本人も訪れる超人気の観光地となっていますが、時期やタイミングを間違えるとせっかく楽しみにしていた星空観賞も期待外れのものになってしまいます。

今回は、ニュージーランドの綺麗な星空・天の川を確実に満喫する為のポイントやベストシーズンなどを現地から解説します。

押さえておきたいニュージーランドの星空の重要ポイント

ニュージーランドの星空を満喫する為に最も重要なポイントは日程です!まずは星空のベストシーズンであること、そして月齢をチェックして月明りが無いことを確認した上で、旅程を決め、最後に飛行機チケットを購入するようにすると失敗しません。

大手旅行会社のニュージーランド星空ツアーのほとんどは、あたかも一年中365日星空が見れるような感じで謳っていますが、そんなことはないので注意が必要です。

星空のベストシーズン

ニュージーランドの星空勘違いあるあるの一つに、テカポへ行けば一年中綺麗な天の川が見れると思っている人が多いのですが、北半球、南半球関係なく世界共通で天の川のベストシーズンは4月~10月頃になります。それ以外の時期は、天の川の中心部分が見れない為、薄っすらとした迫力に欠ける天の川になってしまいます。

ハッキリとした天の川を見たいのであれば星空のベストシーズンを選ぶ必要があります。

新月の前後を選ぶ

もう一つの勘違いあるあるとしては、ニュージーランドなら満月でも星が見えるだろうという思い込み。ベストシーズンの雲一つない快晴のテカポや光害のないニュージーランドの田舎町であっても、満月だと月が明る過ぎて満天の星空はもちろん、天の川をはっきりと見ることは出来ません。

旅程をたてる時は、月明かりの影響が少ない新月の前後を選ぶことが重要です。また、月齢的に新月前後でなくても月が出ていない時間帯であれば、月明かりの影響も殆ど無いので、星空を楽しむことができます。

日程に余裕を持たせる

冬のニュージーランドは天気が不安定な為、ベストシーズンの新月前後であったとしても、星空を見れるかどうかは天気次第なので、確実に星空が見たいのであれば、同じところに2、3日滞在することが重要です。

日程が決まったパッケージツアーなどは出来るだけ避けて、自由度の高い個人旅行がおすすめです。

南十字星

ニュージーランドでは季節や時間帯によって見える角度や高さは異なりますが、一年中沈むことなく常に南の方角で南十字星を見ることができます。日本ではなかなか見ることのできない貴重な星なので、ニュージーランドを訪れた際は是非目に焼き付けておきましょう。

旅行前に星座アプリをスマホに入れておけば簡単に南十字星が見つけられて便利です。

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Galactic Kiwi(銀河のキーウィ)

ニュージーランドの星空には、Galactic Kiwiと言われるニュージーランドの国鳥のキーウィが天の川の中心部分に姿を現します。肉眼では見ることはできず、一眼カメラで撮影した際に見ることができます。

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ニュージーランドの星空がおすすめな理由

光害が圧倒的に少ない

ニュージーランドの人口は約470万人、国土は日本の2/3ほどの広さで人口密度が低い為、大都市から離れれば街灯が少なく光害による空が明る過ぎると言った問題が起こりにくいので、星空観賞に適しています。

実際、ニュージーランドで車を運転していると大都市のオークランドであっても郊外を外れると街灯が無く真っ暗な道が多く、極力無駄な電力は使わないエコフレンドリーな国だと実感できます。

また、国が隣接しているヨーロッパなどに比べると、ニュージーランドは島国の為、他国からの光の影響を受けにくいという利点もあります。

全世界の光害を調べられるウェブサイト ⇒ Light Pollution map

光害マップの比較

光害マップの比較:日本vsニュージーランド

ベストシーズンの時期は冬なので夜が長い

ニュージーランドは南半球に位置する為、天の川のベストシーズン4月~10月位の間の季節は秋から、冬、春となり、太陽が沈んでいる時間が長く星空観賞に適しています。ニュージーランドの冬至の時期には14~15時間位が太陽が沈んた状態になり、夜が非常に長くなります。

また冬の6月~8月位は、大気中の塵や埃が少なくなり空気が澄んでいる為、視界がクリアになり星空をより綺麗に観ることが出来ます。

色々な角度で見れる天の川

ニュージーランドでは天の川の位置が時期によって色々な角度や方角で見ることができるのも魅力の一つです。天の川が垂直になったり、地平線と平行になったり、天の川の中心部分を真ん中にしたアーチも撮影できたりと色々と楽しむことができます。

星空用と前景用を合成

NIKON D750 (24mm, f/2.8, 20 sec, ISO3200)

ニュージーランドでは天の川が水平になる

ニュージーランドで撮影した天の川のアーチ

危険生物がいないので安心

日本だと大自然の中では熊やイノシシ、毒蛇などの心配がありますが、ニュージーランドには危険な生物が存在しない為、大自然の暗闇でも安心して星空観賞することができます。

ニュージーランドには危険生物がいない

ニュージーランドには危険生物がいないので夜の大自然での星空観賞も安心

テカポの星空が世界一と称されるようになった理由

星空観光に成功

テカポが人気なのは、町全体が星空観光に力を入れていて、観光客を呼び込む為のツーリズムや設備が整っているのが大きな理由の一つで、ニュージーランド政府観光局やニュージーランド航空なども積極的にテカポの星空をPRしています。

また、ユネスコの世界遺産にテカポの星空を登録しようとするの動きが世界的に話題となり世界各国からの観光客が急増しました。

2012年に星空保護区に認定されたテカポ

テカポは、2012年に国際ダークスカイ協会の『星空保護区(Dark Sky Reserve)』に認定されました。この星空保護区というのは、様々な条件や基準を満たしてようやく認定されるもので世界で十数か所しかありません。日本では唯一、沖縄県の西表石垣国立公園が2018年3月に認定を受けています。

星空観賞には好条件な場所

テカポの町は非常に小ぢんまりとしていて宿泊施設からすぐの所で綺麗な風景と共に星空や天の川を見ることができるのが大きな魅力です。大都市になればなるほど街灯りによる光害ある為、人里離れた場所でないと綺麗な星空・天の川を見ることが出来ません。

また、晴天率も比較的高く、星空が見れる確率が高いというのも好条件の一つです。星空観賞には雲の無い晴れ間と言うのも欠かせない要素です。

テカポの町の中心から車で15分ほどの標高1000mの山頂にあるマウントジョン天文台は、世界でも最南端にある天文台で、日本人観光客には嬉しい日本語ガイドによる星空観賞ツアーがあり大人気です。

運が良ければオーロラも

オーロラと言うと北欧やカナダが有名ですが、テカポでも気象条件が良ければオーロラも見ることができます。ニュージーランドで見られるオーロラは地平線近くで黄色からピンクっぽい色が特徴で、南極に出来るだけ近い南の方で観測されやすい為、テカポよりも南に位置するクイーンズタウンやダニーデン周辺がおすすめです。

観光客の増加により星空撮影の環境が悪化するテカポ

テカポは星空観賞だけが目的であれば、日本語でのツアーがあり誰でも楽しめるのでおすすめですが、星空・天の川撮影となると話は別です。

意外と街灯が多いテカポ

テカポへ行ったことのある方はご存知かと思いますが、テカポの町には意外と街灯があるので夜になっても真っ暗という訳ではありません。ただし、街灯の数が少ないのと、上空へ光が漏れないような光害対策が施してある為、星空にはあまり影響がないようです。しかし、撮影する方向によっては画角に街灯が入ったりします。

また、羊飼いの教会の直ぐ近くに駐車場がある為、夜間でも観光客が頻繁に来て車のヘッドライトで教会を照らしてしまいます。そして教会にフラッシュをたいて写真撮影する観光客も結構多いので、じっくりと星景写真を撮るにはかなり厳しい環境です。

柵が設置されたテカポの羊飼いの教会

毎年60万人が訪れるテカポの羊飼いの教会には、残念なことに柵が設置され、結婚式などで利用している間や夜間の立ち入りは禁止になっています。しかし、マナーの悪いアマチュア写真家たちは、夜間柵内に入り星空写真の撮影をしていると言った話は良く聞きます。日本人としての誇りや自覚をもって絶対に真似しないでください

【悲報】現在のテカポはルピナスの絶景は無く、柵だらけ!過去の写真とは別世界
ニュージーランドのテカポと言うと満開のルピナスや満天の星、善き羊飼いの教会を想像するかと思います。しかし、ウェブサイトで使用されているテカポの写真の多くは過去に撮影された物です。現在、テカポのルピナスの絶景は存在せず、教会の周りは柵に囲まれています。最近ニュージーランドの南島を旅行しテカポを訪れたので現状をレポートしたいと思います。

それでもテカポの星空を撮影しに行きますか?

現在のテカポは観光客が殺到しすぎて、完璧な条件で星景写真を撮るのは難しいのが現状です。有名観光スポットは一般の観光客が来て当たり前の場所なので、フォトグラファーにとってはあまり良い環境ではありません。

テカポよりも格上の星空ならグレートバリア島やスチュアート島

テカポよりも格上のDark Sky Sanctuary(星空サンクチュアリ)に認定されたグレートバリア島スチュワート島は、今後観光客が殺到する事間違いなしのニュージーランドの注目の星空観光スポットです。

テカポより凄い『星空サンクチュアリ』

国際ダークスカイ協会の『Dark Sky Sanctuary(星空サンクチュアリ)』に2017年8月にニュージーランドのグレートバリア島が世界で3か所目に認定され、更に2019年1月にはスチュワート島も5か所目に認定され、世界でも厳選された星空が綺麗に見れる場所となりました。

Dark Sky Sanctuary(星空サンクチュアリ)というのは、その数からも分かるように、テカポが認定されているDark Sky Reserve(星空保護区)よりも厳しい基準をクリアしているだけに、より良い環境で星空観賞ができると言いう事が明確です。

参照:国際ダークスカイ協会(International Dark-Sky Association)

グレートバリア島ってどこ?

グレートバリア島はオークランドから北東へ90kmほどのことろに位置し、フェリーで4時間半、飛行機ならわずか30分ほどでアクセス可能で、人口1000人にも満たない豊かな自然が残る比較的大きな島です。

グレートバリア島の主な観光は手付かずの自然の中を歩くトレッキングだけでしたが、今後は冬期の星空観賞で観光客が増えることが期待されています。

グレートバリア島観光局のウェブサイト

スチュワート島ってどこ?

スチュワート島はニュージーランドの南島の最南端の街インバーカーギルからフェリーか飛行機で訪れることができる自然豊かな島で、野生のキーウィが見れる場所でも有名な島です。

結局はニュージーランド全土で星空が綺麗

テカポやグレートバリア島を紹介しましたが、ニュージーランド国内には天の川や星空が綺麗に見れる場所はたくさんあります。私が住んでいるオークランドでも車で1時間程離れれば、光害の影響のない真っ暗な場所がたくさんあり、肉眼で天の川を見ることができます。

ニュージーランドの星空はテカポ以外も凄い!オークランドの天の川も負けてない!
ニュージーランドの星空と言えば、テカポが有名ですが、ニュージーランド最大都市のオークランドでも満天の星空と天の川を観ることができます。都会のオークランドであっても、中心部から車で30~40分程行けば、日本ではなかなか見る事の出来ない星空と天の川がハッキリと見え、流れ星もかなりの確率で目にすることができます。

結局のところ、国際ダークスカイ協会に認定されているか否かの違いだけなので、絶景で星空&天の川の見れる場所は探せばいくらでもあるのが、ニュージーランドの星空が世界一と言われる理由の一つかもしれません。

まとめ

聞いてた話と違うじゃん!天の川が見えない!とならないように、ベストな時期とタイミングを見極めてニュージーランドの星空を満喫しましょう。あとは、雲一つない星空になるかは、運次第です。