上達する!モノクロ写真の撮り方のコツとカメラ設定

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モノクロ写真の撮り方のコツとカメラ設定 カメラ基礎知識

モノクロ写真と言うとシンプルなだけに何となく難しいイメージがありますが、撮影のコツを掴むことで写真の表現力が豊かになりカメラ上達の近道になります。モノクロ写真は白と黒の明暗だけで色情報がない為、光と影を上手く使い被写体をいかに表現するかが重要になってきます。

今回は、モノクロ写真の撮り方のコツと最適なカメラ設定をご紹介します。

モノクロと白黒は違うの?

厳密にいうとモノクロと白黒は違います。

モノクロは、英語のモノクローム(Monochrome)の略で『単色』という意味になり、白黒はもちろんですが、セピアの様なオレンジっぽい色でも1色であればモノクロという事になります。黒以外の青や赤、緑でも1色なら全部モノクロになります。

ただ、日本語では、モノクロ写真=白黒写真のような扱いになる場合が多いので、あまり気にしなくても良いかと思います。

モノクロ写真を撮影する時のコツ

モノクロ写真は色情報がないので、色以外の要素を上手く活かし被写体を際立たせるのがコツです。

例えば秋を表現する場合、カラー写真なら直ぐに色鮮やかな紅葉を思い浮かべますが、モノクロ写真の場合は普通に撮っただけでは秋を表現することが出来ない為、色以外の部分を工夫する必要があります。

光と影を意識する

モノクロ写真だけでなくカラー写真にも言えることですが、基本中の基本の光と影を意識することが重要になってきます。特にモノクロ写真は白黒の明暗だけなので、光の強さや角度によって、影の濃さや長さ、方向などが変化し、被写体の見え方に大きく影響します。

モノクロ写真の光と影を意識する

モノクロ写真を撮影のコツ:光と影を意識する

コントラストを意識する

モノクロ写真は、カラー写真よりコントラストを少し強めることで全体的にメリハリを付け、見せたい部分を強調させるのがコツです。

撮影時にマイナス露出補正をする事でシャドー部分の黒が引き締まり、ハイライト部分とのコントラストが強まります。

モノクロ写真で質感を強調

モノクロ写真でコントラストを強めると質感と重厚感が強調される

形や模様、質感を活かす

モノクロ写真では、色情報がない分、被写体の形や模様、質感などにも意識がいきやすくなります。その為、カラー写真以上に、被写体の形や模様、質感に気を配り、際立たせる事でモノクロ写真としての魅力を引き出すことができます。

人は形で物を瞬時に認識するので、モノクロ写真では、形、シルエット、模様などは直感的に伝わりやすく非常に重要な要素となります。

モノクロ写真で明暗差でシルエットを強調

モノクロ写真で明暗差でシルエットとして形を強調

また、質感は、写真全体の雰囲気や状況などの情報を伝える役割があり、形に次いで重要な要素とも言えます。

質感を出すには、順光ではなく、斜めや半逆光などから光が当たった方が影ができ立体感が生まれ、質感を際立たせることができます。モノクロ写真以外でも、料理写真などは半逆光で撮って影を付けることで食べ物の表面に凹凸ができ質感が伝わりやすくなります。結局、質感も光と影が大きく関係しています。

モノクロ写真で質感を強調する

順光よりも斜めからの光の方が立体感がうまれ質感が伝わりやすい

モノクロ撮影する時のカメラ設定

撮影時にモノクロに設定する

カラーで撮影して、後からレタッチでモノクロに加工するという方法でもOKですが、撮影時にモノクロ写真として確認しながら撮る方が仕上がりイメージが掴みやすくなるので、最初からモノクロ写真が目的の場合は、カメラをモノクロに設定することをおすすめします。

モノクロ撮影する時のカメラの設定は、非常に簡単です。

ニコンの場合は、静止画撮影メニュー > ピクチャーコントロール > モノクロームに設定するだけでOKです。他のメーカーも似たような設定があると思いますので説明書などをご確認ください。

一眼レフは液晶モニターで確認

一眼レフの場合は、光学ファインダーなのでファインダーを覗いてもモノクロにはならないので、ライブビューモードにして液晶モニターに切り替えれば、モノクロの状態を確認しながら撮影が可能です。

ミラーレスはファインダーでも確認可能

ミラーレス一眼の場合は、電子ファインダーなのでモノクロに設定すればファインダーでもモノクロに映し出されるので便利です。

保存形式はRAWファイル

保存形式をRAWファイルにしておけば、カメラの設定をモノクロにして撮影しても、色情報はそのまま残っているので、現像時にカラーで扱うことができます。RAWファイルなら画質も良いのでレタッチしても画像の劣化を最小限に抑えることができるのもメリットです。

保存形式をJPEGにしてしまうと、モノクロの色情報だけになってしまうので、後からカラーにすることが出来なくなります。

カラー写真をモノクロに変換することは簡単に出来ますのが、その逆のモノクロ写真ををカラーに変換することは不可能なので、保存形式はRAWで記録することをおすすめします。

まとめ

モノクロ写真を撮ることで、色情報以外の部分での表現方法の幅が広がるので、初心者の方を含め、モノクロ写真を撮ったことがないという方にもは是非おすすめです。

特に光と影の使い方が身につけば、ポートレートや物撮りだけでなく、様々な撮影で活かすことができるので、写真の腕前は間違いなく上達します。