一眼カメラ初心者におすすめの三脚&雲台の選び方

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一眼カメラ初心者におすすめの三脚&雲台の選び方 カメラ・機材

一眼カメラの三脚といってもカーボンやアルミ、サイズや値段もピンキリでカメラ初心者にとってはどれを選んでいいのかわかりにくいかと思います。安さだけで三脚を選んでしまうと後悔することになるので、自分の撮影スタイルに合わせて選ぶのがおすすめです。

今回は一眼カメラ初心者におすすめの三脚や雲台を選ぶ際の種類や機能などの重要なポイントを詳しく解説します。

後悔しない一眼カメラの三脚の選び方

一眼レフやミラーレス一眼カメラの三脚選びで一番重要なポイントがブレを抑える為の安定性強度です。高級で高性能なカメラを使っていても、三脚が不安定でしっかりと固定できなければ、全く意味がありません。

また、安定性に加えて、目的に応じた携帯性も三脚の重要な要素になってきます。いくら安定性が良くても、大きくて重たい三脚では、いつでも気軽に持ち歩くことが出来ず、使い勝手が悪くなってしまいます。軽量&コンパクトが重要になってくるトラベルや登山用の三脚は普段使いとは別物として考えた方が良いかもしれません。

三脚の素材はカーボン or アルミ

三脚の素材は大きく分けるとカーボン製とアルミ製の2つに分類されます。カーボン製とアルミ製どちらにも三脚としてのメリットとデメリットがあり、自分の撮影スタイルや目的に応じて選ぶのがおすすめです。

メリット デメリット
カーボン三脚 軽い
振動吸収性
冬は冷たくなりにくい
やや高価
アルミ三脚 安価
耐久性がある
重い(携帯性の観点)
冬は冷たくなる

重量

三脚で安定性を求めるなら、重さがある方が絶対的に安定はしますが、携帯性の面では持ち運びが困難になってしまいます。

カーボン製はアルミ製の70~80%程度の重量に抑えられますが、小型三脚の場合はカーボン製かアルミ製かの違いで重量の差をあまり感じないのでそれほどメリットにはなりません。中型や大型三脚などサイズが大きい方がカーボンの軽さの恩恵を受けることができます。

カーボン製の軽い三脚がおすすめなのは、ハイキングや旅行など長い距離を持ち運ぶ携帯性を重視する場合です。体力的な負担の軽減もそうですが、軽い分、もう一本レンズを追加で持っていくことが可能になります。

一方のアルミ三脚は、あまり持ち運ぶ必要がない室内での撮影であれば、重量のあるアルミ製でも問題ないかと思います。逆に重さのあるアルミ製の方が安定性の観点ではメリットとなるので、絶対にブレを抑えたい場合などは、ある程度重量のある重たいアルミ製三脚がおすすめです。

剛性・強度・耐久性

剛性や強度に関しては、カーボン製、アルミ製のどちらも三脚としてはほとんど差はないと思います。素材の差というよりは、作りがしっかりしているかどうかで、カーボンであっても安価な製品で薄っぺらなカーボンを使っていれば、剛性力や強度が弱くなってしまいます。

カーボン三脚を選ぶ際のポイントとして、何層のカーボンなのかをチェックすると良いと思います。8層から10層あれば十分な強度があると判断できます。

耐久性という観点で、カーボン製の三脚は、落としたりぶつけたりすると割れて破損する可能性があり、一度破損してしまうと三脚としての安定や強度が失われてしまいます。一方のアルミの場合は、多少雑に扱っても破損することなく凹み程度で抑えられるので、三脚としての機能は維持されたまま使い続けることが可能です。

耐荷重

三脚選びの要素として大事なのが、どれだけの重さの機材を載せられるかを示すのが耐荷重(積載重量)です。三脚の脚だけでなく、雲台の耐荷重も非常に重要になってきます。ただし、耐荷重の明確な基準がない為、同じ数値でもメーカーによって差はありますが、数値の大きい三脚の方が強度があり安定感があると考えて問題ありません。

カメラ本体の重さだけでなく、雲台、重量のある望遠レンズや外部モニターなどを装着した時のことを考慮に入れて、ある程度余裕のある耐荷重の三脚や雲台を選ぶのがポイントです。耐荷重の目安としては、実際の2倍以上を選ぶと安心です。

フルサイズの一眼レフであれば、最低でも耐荷重が4kg以上はあったほうが良いかと思います。一眼レフ/ミラーレス、フルサイズ/APS-C/マイクロフォーサーズなどカメラの種類、レンズの種類によって重さが様々になってくるので、三脚を選ぶ時には、自分のカメラとレンズの重量を把握しておくことが重要です。

パイプ径の太さ

三脚の安定性の目安としてチェックしておきたいのが、三脚のパイプ径です。三脚の脚のパイプ径が太いほど、安定感が強くブレにくくなります。パイプ径の太さは、耐荷重の数値とほぼ比例するので、三脚選びの重要なポイントの一つとなります。

ある程度の安定性を求めるならパイプ径28mm以上の中型三脚がおすすめです。また、重量級の超望遠レンズを使用する場合は、パイプ径32mm以上のがっしりとした大型三脚が安心です。

段数は3段 or 4段

三脚の脚を何段階に収納するかによりコンパクトさに違いが出てきます。三脚の主流は3段か4段のものが多く、5段以上というのもあります。

メリット デメリット
3段 安定性、強度 かさばる
4段以上 コンパクトで携帯性に優れる 安定性や剛性が劣る

三脚の段数が少ない程、継ぎ目が少ないので安定感と剛性の点では有利となりますが、小さくできないので携帯性という点ではかさばるといったデメリットがあります。

逆に、段数が多い程、三脚はコンパクトになり携帯性に優れますが、継ぎ目も多くなるので足の先端のパイプ径が細くなり、安定性や剛性が損なわれるといったデメリットがあります。旅行やハイキングに持っていくなら、よりコンパクトに収納できる4段もしくは5段の三脚がおすすめです。

十分な高さ

三脚の高さは、エレベーターを伸ばさない状態で自分のアイレベル(目の高さ)程度あると屈む必要がないので撮影がしやすくなります。カメラの液晶がチルトやバリアングル式であれば、多少三脚が低くても液晶の角度を変更できるので問題ありません。

しかし、柵などがある撮影場所では、三脚の高さがある程度ないと画角に柵が写りこんでしまうので、十分な高さがあったほう便利です。三脚が低すぎて上手く撮影が出来ないという場面に遭遇すると思うので、最低でもエレベーターを伸ばした状態で自分のアイレベル以上の高さの中型程度の三脚がおすすめです。

ちなみに、エレベーター(センターポール)とは、中央にある三脚の高さを微調整するポールの事で、伸ばしすぎると安定性が損なわれる場合があるので注意が必要です。最近はセンターポールなしでコンパクト設計の三脚も増えています。

センターポールなしでアイレベルまでの高さを確保できる三脚はサイズが大きめになるので、トレッキングや旅行などに携帯する目的であれば、センターポールを伸ばした際にアイレベルになる少し小さめの三脚がおすすめです。

雲台の選び方

安価な三脚は脚と雲台が一体化していて取り外せない場合もありますが、中型、大型の三脚になると、脚と雲台は別売りといった場合が多いのが特徴です。雲台も種類が様々で値段もピンキリで選ぶのが難しいのですが、選ぶ際のポイントをまとめました。

雲台の種類

雲台とは、三脚本体とカメラを固定する為の器具のことを言います。雲台は、主に自由雲台と3WAY雲台に分けることができます。

自由雲台

摘み一つで上下左右の角度を自由に素早く調整できるのが自由雲台で、長いレバーなどが無いので比較的コンパクトで持ち運びに便利です。ただし、自由に動く為、上下方向だけに動かすチルトをするのが困難になるというデメリットがあります。

自由雲台を選ぶ際には、ボール径の大きさも目安となり、ボール径が大きいほど耐荷重の数値が大きく安定性が増し、重たいカメラや大型の超望遠レンズでもがっちりと固定することができます。もちろん、大型の雲台になれば重量も増えるので、目的に合った適正サイズのものを選ぶのが重要です。

SIRUI(シルイ) ハイエンド自由雲台K-20X (コード000336)

3WAY雲台

上下、左右、縦横位置、それぞれ3つが別々のハンドルや摘みで操作を行うのが3WAY雲台で、じっくりと時間をかけて正確な構図を決めるような撮影向きです。ハンドルや摘みが多い分、かさばり重量も若干重たくなるのがデメリットです。

Manfrotto 3WAY雲台 X-PRO クイックリリースプレート付き MHXPRO-3W

耐荷重と精度が重要

三脚は安定感のある脚が重要ですが、カメラをしっかりと固定できる雲台も重要です。貧弱な雲台だと時間とともに重さに耐えきれずカメラが微妙にズレたりして、ブレの原因となってしまいます。雲台を選ぶ基準として、耐荷重を必ずチェックしましょう。

また、雲台には、いかに自分の思い通りの位置にカメラを固定できるかと言った、精度も重要なポイントとなります。雲台の動きや回転の滑らかさ、テンション調整、水準器など、高価な雲台ほど微調整が簡単で使い勝手が良くなる傾向にあります。

精度の低い安価な雲台は、カメラを固定する際につまみを締め付けると微妙に位置がずれて、微調整が上手く出来ないという場合もあるので信頼できるメーカーの雲台を選ぶのが無難です。

クイックシュー

カメラと雲台の取り付けや取り外しが簡単にできるクイックシュー(クイックプレート、クイックリリース)にも種類があります。安価な三脚だとクイックシューが無く、カメラを直接雲台に取り付けなくてはならず、かなり手間がかかってしまいます。クイックシュー式の三脚の方が格段に使い勝手が良くなります。

クイックシューの規格・形状

クイックシューの形状は、各メーカー独自の規格のクイックシューを採用していて、別メーカーの雲台には使えない場合があるので注意が必要です。

しかし、現在主流のアルカスイス社の規格(互換)を採用している雲台であれば、複数の雲台を所有する場合は、いろいろと使い回しができたり、L型ブラケットなど様々なる互換製品が充実しているのでアルカスイス互換の雲台がおすすめです。

※厳密にいうとアルカスイス規格というよりはアルカスイス式

クイックシューの大きさ

クイックシューのカメラと接触する面積の大きさも重要で、正方形だったり長方形だったり、小さすぎるとカメラをしっかりと固定できず、カメラの重さで徐々にずれる場合があります。ある程度の接地面積の広いクイックシューの雲台を選ぶことをおすすめします。

アルカスイス互換であれば別売りのクイックシューが沢山あるので、後から大きめの物に交換するという方法もあります。

アルカスイス互換クイックシュー比較

一眼カメラ用のおすすめ三脚

トラベルや登山向け軽量三脚

旅行や登山・トレッキングなどが目的の場合、できるだけ軽量で持ち運びに便利りなコンパクトなトラベル三脚がおすすめです。サイズの目安としては重量1kg前後、縮長45cm前後の三脚が携帯性に優れています。

Ulanzi ZERO F38

Ulanzi ZERO F38は、Ulanziと言うメーカーの重量1.1kg縮長42.5cmの軽量&コンパクトな雲台付きカーボン製トラベル三脚です。このサイズ感なら旅行時にキャリーケースに入れる事も可能で、登山やトレッキング時にもそれ程邪魔にならないと思います。パイプ系26mmの5段最伸高が159cm(センターポール装着)、雲台の耐荷重6kg(脚は18kg)とフルサイズ一眼カメラでも問題ないスペックです。

BENRO シアンバード TCBH15N00P

BENRO シアンバード TCBH15N00Pは、重量1.05kg縮長46cmの軽量&コンパクトな雲台付きのカーボンとアルミを組み合わせたトラベル三脚です。脚部の素材は1段目がカーボン、2段目以降をアルミ合金として軽量&剛性を実現しているのが特徴です。パイプ系は円形ではありませんが34.5mmの5段で、最伸高が155cm(センターポール装着)、耐荷重4.5kgとフルサイズ一眼カメラでも耐えられるスペックです。

SIRUI TM-225+B-00K

SIRUIのTM-225+B-00Kは、重量0.95kgと1Kgを切る超軽量で、縮長は48.3cmで若干長さはあるものの比較的コンパクトな雲台付きのカーボン製の三脚です。カーボンは8層、パイプ系は22mmの5段で、最伸高が127cm(センターポールなし)、耐荷重6kgの十分なスペックで、センターポールなしのスッキリとしたデザインです。

SIRUIは家電量販店でも取り扱っている信頼あるメーカーで、SIRUIの三脚の最大の特徴はメーカー保証が6年と非常に長い点で、それだけ品質に自信がある証拠で長い期間安心して使えます。

センターポールは標準では付属していませんが別途でTM-200を追加して320mmプラスすることも可能です。センターポールがないとアイレベルまでの高さが確保できないので、別途購入するのがおすすめです。

LEOFOTO レンジャーシリーズ LS-224C+LH-25

LEOFOTOのレンジャーシリーズ LS-224C+LH-25は、重量0.9kgと1Kgを切る超軽量で、縮長は47.5cmでコンパクトな雲台付きのカーボン製の三脚です。カーボンは10層、パイプ系は22mmの4段で、最伸高が147.7cm(センターポール装着)、耐荷重6kg(三脚&雲台)と必要十分なスペックで、旅行やトレッキングに携帯可能な人気の三脚です。

オールマイティな中型三脚

屋内や野外での撮影で持ち運びがそれほど苦にならないサイズ感である程度の高さが確保できる中型三脚はオールマイティに使用でき初心者の方にもおすすめです。サイズの目安としては重量1.5kg前後、縮長50cm前後、パイプ径25mm以上で、フルサイズの一眼レフから小型のミラーレス一眼まで様々な機種にも最適です。

Velbon カルマーニュ N543 MT

Velbonカルマーニュ N543 MTは、重量1.21kg、縮長49.3cmと中型としては比較的軽量で&コンパクトな雲台付きのエレベーターレスのスッキリとしたデザインのカーボン三脚です。若干収納時の長さはありますが、旅行や軽度のトレッキングにも使用できそうです。カーボンは10層、パイプ系25.5mmの4段で、伸高が131cm(センターポール装着で163cm)、推奨積載質量3kg(脚最大荷重は13kg)のスペックなのでフルサイズ一眼カメラでも大丈夫そうです。

BENRO ライノ FRHN14CVX20

BENROのライノFRHN14CVX20 は、重量1.46kg、縮長47.5cmのエレベーターありの雲台付き中型カーボン三脚です。カーボンは8層、パイプ系25.2mmの4段で、最伸高が165.5cm(センターポール装着)、耐荷重16kgのスペックなのでフルサイズ一眼カメラでも安心して使えます。

SIRUI TM-284+A-10R

SIRUIのTM-284+A-10Rは、センターポールなしのスッキリとしたデザインで、重量1.6kg縮長は52.9cmある中型の雲台付きのカーボン三脚です。カーボンは8層、パイプ系は29.4mmで太めの4段で、最伸高が128.4cm(センターポールなし)、耐荷重15kgの十分なスペックで、フルサイズ一眼カメラでも安心です。

SIRUIは家電量販店でも取り扱っている信頼あるメーカーで、三脚はメーカー保証が6年と非常に長いので安心して使えます。

センターポールは標準では付属していませんが別途でTM-200を追加して320mmプラスすることも可能です。

SIRUI ST-224+ST-20

SIRUIのST-224+ST-20は、三角センターポールのスリム設計デザインで、重量2kg縮長は61cmある中型の雲台付きのカーボン三脚です。カーボンは8層、パイプ系は29.4mmで太めの4段で、最伸高が184cm(センターポールあり)で十分な高さがあり、耐荷重15kgなので、フルサイズ一眼カメラはもちろんですが様々なカメラに対応できます。

SIRUIは家電量販店でも取り扱っている信頼あるメーカーで、三脚はメーカー保証が6年と非常に長いので安心して使えます。

意外とクオリティが高い中国メーカー三脚

Leofoto

最近は中国の三脚メーカーが世界進出していて品質も全く問題なく、比較的リーズナブルなのが特徴で、特にLeofotoは人気です。Leofotoは家電量販店でも扱っているので、比較的安心して購入できるのでカメラ初心者にもおすすめです。

Leofotoの中でも人気なのがレンジャーシリーズで、エレベーター部分を省略して折りたたんだ際にコンパクトになる三脚になっています。

Leofoto三脚の探し方のコツとして、品番の上二桁がパイプ径の太さ、下一桁が段数になります。例えば、LS-284Cであれば、パイプ系28mmの4段となります。雲台は、品番がボール径の大きさなので、LH30であればボール径は30mmとなります。

InnorelやArticise

Leofotoっぽい見た目で、より安価なInnorel もしくは Articiseというメーカーの三脚もおすすめです。私自身ArticiseのCS80C+UB40という大型のモデルを所有していますが、三脚の作りはしっかりしていて思ってたよりちゃんとしている印象で、良い意味で期待を裏切るクオリティで快適に使っています。

パイプ径32mmの雲台付きで3万円弱と比較的お手頃な価格で、三脚だけ買って、雲台は別のメーカーという選択肢もアリかと思います。

本格的こだわり派三脚

値段はお高めですが本格的な三脚であれば、信頼のあるGITZOがおすすめです。

ジッツオ(GITZO) 雲台 センターボール 3型QD GH3382QD
ジッツオ(GITZO)
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まとめ

上手な三脚選びには、安定性と強度、そして携帯性のバランスが重要かと思います。予算をケチって安価な三脚を買って失敗するよりは、少し予算を割いてしっかりとした長く使える三脚を選んだ方が結果的に安上がりになります。

三脚があるとブレが抑えられクオリティの高い写真になり、撮影の幅が広がるので、カメラが楽しくなります。三脚を購入して、今まで撮影できなかったような写真にチャレンジしてみてはいかがでしょうか?