一眼カメラで背景のボケ味を活かした美しい写真を撮る方法

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背景をボケさせる方法 カメラ基礎知識

コンデジやスマホでは背景をぼかした写真を撮影するのは難しいですが、一眼カメラなら標準のキットレンズでも簡単にぼかすことができます。一眼カメラで背景のボケ味を活かした綺麗な写真を撮影する方法をご紹介します。

余談ですが、写真用語のボケのことを英語でも”bokeh”と言います。もちろん語源は日本語です。

背景がボケやすいレンズの種類

焦点距離が長ければ長いレンズほど背景がボケやすく、標準の50mm以上(35mm換算)の焦点距離のレンズであれば綺麗にボケてくれます。もちろん広角レンズでもf値の少ない明るいレンズなどは、背景をぼかすこともできます。

背景をぼかしたいなら単焦点レンズがおすすめですが、標準のキットレンズでも望遠側(ズーム)にする事で、背景がよりボケてくれます

被写界深度とは? 3つの要素でボケをコントロールする方法
カメラ用語で被写界深度という言葉を耳にする事があると思いますが意味をご存じですか?『絞り』、『焦点距離』、『被写体との距離』の3つの要素と被写界深度の関係性を理解すると、ボケをコントロールできるようになります。今回は、被写界深度の意味を分かりやすく図解し、3つの要素によるボケの違いをサンプル写真と一緒に解説します。

一眼カメラで背景をぼかす撮影方法

絞り優先モードにする

背景をぼかして撮影したい場合は絞りをコントロールしたいので絞り優先モードにセットします。もちろんマニュアルモードでもいいのですが、シャッタースピードの設定などが面倒なので絞り優先モードで撮影するのが簡単です。

ニコンの絞り優先モード(A)

絞り優先(A)モードにセットする

絞り開放でf値を下げる

絞り開放でf値を小さくればするほど背景がボケます。但し、f値が小さいほどピントの合うエリアが薄く(少なく)なるので、ピント合わせが難しくなります。

絞り値の違いでどれ位背景のボケに差が出るのかNikonD7100にNikon AF-S NIKKOR 50mm f/1.8Gの単焦点レンズで撮影してみました。

絞り値による背景のボケの違い

絞り値だけを変えた時の背景のボケの違い。絞り値が小さいほどボケが大きくなる

被写体に近づく

被写体に近づくほど背景はボケてくれます。つまり、ピントが合っている所以外がぼけるので、ピントを合わせた被写体と背景との距離の差が大きいほどボケやすくなります

NikonD7100にNikon AF-S NIKKOR 50mmで絞りをf4に固定して被写体の距離を変えて撮影してみました。カメラと被写体との距離が離れ、背景との距離が近づくにつれ、背景のボケが弱まっているのが確認できると思います。

被写体との距離とボケの違い

被写体との距離を変えた時の背景のボケの違い。被写体に近いほどボケが大きくなる

ボケ味のある美しい写真のポイント

ぼかし過ぎに注意

単焦点レンズになるとf1.4やf1.8などで撮影できますが、特に被写体との距離が近い場合、ピントが合う部分が少ないので主題となる被写体の大部分がボケてしまう事があります。主題がボケないように絞り過ぎないことも重要です。

以下は絞り値をf1.8とf4.5で撮影した写真の比較です。明らかにf1.8はピントの合っている部分が少なすぎて主題の大半がボケてしまってぼかし過ぎです。一方のf4.5まで絞った方は主題をある程度ハッキリ写り、背景も程よくボケた状態になります。

ぼかし過ぎ背景ぼかし適切

背景をシンプルにしてスッキリさせる

ボケた背景をスッキリさせることで被写体を更に引き立たせることができます。背景がボケていても、ごちゃごちゃしている場合は、アングルを変えたり、被写体と背景との距離を大きくする事で背景をスッキリさせましょう。

桜の写真を例にしてみると、左の写真は背景はボケているのですが枝や花がゴチャゴチャしている感じですが、右の写真は背景に色の濃い枝を入れずに空を多めに入れてスッキリさせています。

背景がごちゃごちゃ背景をスッキリした例
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背景をキラキラさせる

イルミネーションや夜景、太陽光を浴びた葉っぱなどを背景にするとキラキラした丸ボケになり、違った形で主役を引き立たせ印象的な写真になります。

イルミネーションを背景にしてぼかす

イルミネーションを背景にキラキラとしたボケ

背景をキラキラさせる

NIKON D750 (120mm, f/4, 1/1250 sec, ISO320)
太陽光を浴びた葉っぱがキラキラとした背景になる